SEO 2025年09月12日

キーワードマッチタイプを理解する リスティング広告の成果を最大化する基本戦略

MIP編集部

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マーケティング専門家 実務経験5年以上 コンサルティング実績多数

「リスティング広告を始めたけど、なかなかクリックされない」「広告費ばかりかさんで、成果につながらない」

リスティング広告を運用する多くのマーケターが直面する課題の一つに、**「キーワードマッチタイプ」**の理解不足があります。キーワードマッチタイプとは、ユーザーが検索したキーワードに対して、あなたの広告をどの程度の関連性で表示させるかを設定する機能です。

この設定を適切に行うことで、広告の費用対効果(ROAS)を劇的に改善し、コンバージョン率の高いユーザーを効率的に集客できます。逆に、マッチタイプを理解しないまま運用すると、意図しない検索ワードで広告が表示され、無駄なクリックばかりが増えてしまいます。

本記事では、主要なキーワードマッチタイプの特徴から、それぞれの使い分け方、そして実践的な運用テクニックまで、リスティング広告の成果を最大化するための基本戦略を徹底的に解説します。


1. キーワードマッチタイプとは?リスティング広告の基本

リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーが検索したキーワードに連動して表示される広告です。このとき、広告を表示させる検索キーワードの「一致度」を調整するのがキーワードマッチタイプです。

Google広告では、主に以下の3つのマッチタイプが提供されています。

  • 完全一致(Exact Match)
  • フレーズ一致(Phrase Match)
  • 部分一致(Broad Match)

これらのマッチタイプは、上から下に行くほど、より広い範囲の検索語句に対して広告が表示されるようになります。


2. 3つの主要なマッチタイプとその特徴

1. 完全一致(Exact Match)

設定方法: [キーワード] 特徴: 指定したキーワードと全く同じ、もしくは非常に似ている検索語句に対して広告が表示されます。 表示例:

  • キーワード:[東京 レストラン]
  • 表示される検索語句:
    • 東京 レストラン
    • レストラン 東京
    • 東京都 レストラン(表記ゆれや語順違いも含まれる)
  • 表示されない検索語句:
    • 東京 イタリアン
    • 東京 カフェ

メリット:

  • 広告が表示される検索語句を細かくコントロールできるため、クリック単価(CPC)を抑えやすく、コンバージョン率(CVR)が高くなる傾向があります
  • 意図しないクリックが少ないため、無駄な広告費を削減できます。

デメリット:

  • 広告が表示される機会が少なく、集客できるユーザー数が限られます
  • 類似キーワードを一つひとつ設定する必要があるため、手間がかかります。

2. フレーズ一致(Phrase Match)

設定方法: "キーワード" 特徴: 指定したキーワードのフレーズを、同じ語順で含んでいる検索語句に対して広告が表示されます。 表示例:

  • キーワード:"英会話 オンライン"
  • 表示される検索語句:
    • 初心者 英会話 オンライン
    • 英会話 オンライン おすすめ
    • 英会話 オンライン 料金 比較
  • 表示されない検索語句:
    • オンライン英会話
    • オンラインで英会話(キーワードの間に語句が入るため、フレーズが崩れる)

メリット:

  • 完全一致よりも幅広いユーザーにリーチできるため、より多くのクリックを獲得できます
  • キーワードの関連性が保たれるため、部分一致よりも質の高いクリックを期待できます。

デメリット:

  • 検索語句によっては、意図しない意味で広告が表示される可能性があります。

3. 部分一致(Broad Match)

設定方法: キーワード(何もつけない) 特徴: 指定したキーワードと関連性が高い、または意味的に類似しているとGoogleが判断した検索語句に対して広告が表示されます。 表示例:

  • キーワード:英会話
  • 表示される検索語句:
    • 英会話スクール 料金
    • オンラインレッスン 英語
    • 外国語 独学
    • 英語の勉強 アプリ

メリット:

  • 最も広範囲のユーザーにリーチできるため、新しいキーワードの発見につながります
  • キーワードを一つひとつ設定する手間が省けます。

デメリット:

  • 広告が表示される検索語句の範囲が広いため、意図しないクリックが多くなり、広告費が無駄になる可能性があります
  • 完全一致やフレーズ一致に比べて、コンバージョン率が低くなる傾向があります。

3. キーワードマッチタイプの使い分けと運用戦略

3つのマッチタイプはそれぞれ異なる役割を持ちます。これらをうまく組み合わせて運用することが、成果を出すための鍵です。

初心者向け:まずはフレーズ一致から始める

リスティング広告の運用に慣れていない場合は、フレーズ一致を軸に運用を始めるのがおすすめです。

  1. フレーズ一致でキーワードを登録: 関連性の高い検索語句で広く網羅します。
  2. 検索語句レポートを分析: 広告が表示された実際の検索語句を定期的に確認します。
  3. 無駄な検索語句を除外: 関連性の低い検索語句を「除外キーワード」として設定し、無駄な表示を減らします。
  4. 成果の良いキーワードを完全一致に追加: コンバージョンにつながっているキーワードを特定し、完全一致で入札単価を上げて強化します。

この流れで運用することで、効率的にコンバージョンを獲得できるキーワードを見つけ出し、徐々に広告のパフォーマンスを高めることができます。

上級者向け:マッチタイプの組み合わせ戦略

より高度な運用を目指すなら、以下のような組み合わせ戦略を試してみましょう。

  • 完全一致と部分一致の併用:
    • 主要なコンバージョンキーワードは完全一致で入札単価を高く設定し、確実に上位表示を狙います。
    • 新しいキーワードを発掘するために、広範囲をカバーする部分一致のキャンペーンを別で作成します。
  • 除外キーワードの活用:
    • 特に部分一致を運用する際は、除外キーワードの登録が非常に重要です。
    • 「無料」「使い方」「転職」など、商品やサービスの購入につながらないであろうキーワードを積極的に除外することで、広告の品質を高められます。

4. キーワードマッチタイプの運用で失敗しないためのヒント

ヒント1:検索語句レポートを毎日チェックする

リスティング広告の運用において、最も重要なのが**「検索語句レポート」**の分析です。このレポートには、実際にユーザーが検索したキーワードが表示されており、

  • 意図しないキーワードで広告が表示されていないか?
  • コンバージョンにつながる新しいキーワードは発見できないか?

といった重要な情報を得られます。少なくとも1日に1回はチェックし、除外キーワードを追加する習慣をつけましょう。

ヒント2:キーワードプランナーを活用する

新しいキーワードを発掘する際は、Google広告の**「キーワードプランナー」**が非常に役立ちます。このツールを使えば、

  • キーワードごとの検索ボリューム
  • 競合性
  • 関連性の高いキーワード候補

などを調べることができます。これにより、最初から成果につながりやすいキーワードを見つけて、効率的に広告運用を開始できます。

ヒント3:自動入札戦略も検討する

Google広告の自動入札戦略(例: 目標コンバージョン単価、目標ROAS)は、設定した目標に合わせて、各キーワードの入札単価を自動で調整してくれます。これにより、運用の手間を減らしつつ、広告効果を最大化できる可能性があります。


効果的な広告運用は「マッチタイプ」の理解から始まる

キーワードマッチタイプは、リスティング広告のパフォーマンスを左右する最も重要な要素の一つです。なんとなく設定するのではなく、それぞれの特徴と役割を理解し、あなたのビジネスに最適な組み合わせで運用することで、広告費を「無駄なコスト」ではなく「売上を生み出すための投資」に変えることができます。

リスティング広告の運用で成果を出したい、適切なキーワード設定に悩んでいるという方は、ぜひ一度ご相談ください。株式会社MIPは、お客様のビジネスに合わせた最適な広告戦略を立案し、運用をサポートします。

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