広告運用 2026年03月04日

リスティング広告をインハウス化するには?代理店から内製に切り替える手順と判断基準

MIP編集部

この記事を書いた人

株式会社MIPのマーケティング専門チームです。デジタルマーケティング業界で5年以上の実務経験を持つ専門家が、実践的で価値のある情報をお届けしています。SEO、広告運用、コンテンツマーケティングの分野で数多くの企業様の成果向上をサポートし、その知見を記事として発信しています。

マーケティング専門家 実務経験5年以上 コンサルティング実績多数

「代理店に任せているリスティング広告を自社で運用したい」——広告費が一定規模を超えると、多くの企業がインハウス化を検討し始めます。しかし、準備不足のまま切り替えると成果が急落するリスクもあります。

この記事では、リスティング広告のインハウス化を成功させるための手順、判断基準、そして注意すべき落とし穴を解説します。

インハウス化を検討すべきタイミング

代理店運用に限界を感じるサイン

以下のような状況が続いている場合、インハウス化を検討する余地があります。

  • 代理店からの改善提案が減り、現状維持の運用になっている
  • レポートの内容が毎月ほぼ同じで、深い分析がない
  • 自社の商品・サービスへの理解が浅いと感じる
  • 月額手数料が広告費の15〜20%を超え、コスト負担が大きい
  • 広告の改善スピードが遅く、市場の変化に追いつけない

インハウス化に向いている企業・向いていない企業

向いている企業 向いていない企業
月額広告費50万円以上 月額広告費20万円以下
マーケティング担当者が在籍 専任担当を置けない
商品知識が広告成果に直結する業種 広告以外のチャネルが主軸
PDCAの速度を上げたい 安定運用で十分

インハウス化の5ステップ

ステップ1: 現状の運用データを把握する

まず、代理店から以下のデータを取得しましょう。

  • 過去12ヶ月分のキャンペーン別・キーワード別レポート
  • 入札戦略の設定内容
  • 除外キーワードリスト
  • コンバージョン設定の詳細
  • オーディエンスリストの構成

ステップ2: アカウント所有権を確認・移管する

代理店名義のアカウントを使っている場合は、自社名義への切り替えが必要です。Google広告のアカウント移管は、代理店のMCCからリンクを解除し、自社のMCCまたは直接管理に切り替える形で行います。

ステップ3: 担当者のスキルを育成する

インハウス運用に必要なスキルセットは以下の通りです。

  • Google広告の管理画面操作(キャンペーン作成・入札調整・レポート作成)
  • 検索クエリ分析と除外キーワード設計
  • 広告文のA/Bテスト設計と評価
  • Googleアナリティクス(GA4)との連携分析
  • Excel/スプレッドシートでのデータ集計

インハウス化の落とし穴と対策

落とし穴1: 引き継ぎ期間が短すぎる

代理店との契約終了と同時にインハウスに切り替えるのは危険です。最低3ヶ月は並行運用期間を設け、代理店の運用を見ながらノウハウを吸収しましょう。

落とし穴2: 運用に割ける時間が足りない

リスティング広告の運用には、週に最低5〜10時間の工数が必要です。他業務と兼務する場合、日常業務に追われて広告運用が後回しになるケースが頻発します。

落とし穴3: 最新トレンドへの対応が遅れる

Google広告は年に数十回のアップデートがあります。代理店は複数クライアントを通じて最新情報に触れていますが、インハウスでは自社で情報収集する必要があります。

ハイブリッド型という選択肢

完全インハウスだけが正解ではない

「代理店に丸投げ」か「完全インハウス」かの二択ではなく、ハイブリッド型も有力な選択肢です。

  • 日常運用は自社、戦略立案・レビューは外部に依頼
  • 検索広告は自社、ディスプレイ・動画広告は代理店に依頼
  • 月次のコンサルティング契約で外部の知見を取り入れつつ自社運用

コンサルティング型支援の費用感

運用代行ではなくコンサルティング型の支援は、月額10万〜30万円程度が相場です。広告費連動の手数料よりも割安になるケースが多く、インハウス移行期の選択肢として注目されています。

【実践事例】MIPのインハウス移行支援の成果

EC企業のインハウス化伴走支援事例

MIPが支援したアパレルEC企業のインハウス移行事例です。

項目 内容
業種 アパレルEC(年商3億円規模)
月額広告費 120万円(Google広告 + Yahoo!広告)
課題 代理店手数料が月24万円、改善提案が停滞
MIPの支援内容 6ヶ月間の伴走型コンサルティング(月2回MTG + チャットサポート)
成果 インハウス移行完了、年間の手数料コスト▲216万円削減、ROAS維持率98%

移行初期は週次でレビューを実施し、担当者の判断に迷いが生じた際はMIPがリアルタイムでフォロー。6ヶ月後には完全自走に移行しました。

インハウス化の判断フレームワーク

MIP式・インハウス化判断チェックリスト

以下の項目にYesが多いほど、インハウス化の成功率が高まります。

  • □ マーケティング担当者が1名以上在籍している
  • □ 月額広告費が50万円以上ある
  • □ 担当者が広告運用に週5時間以上を割ける
  • □ Google広告の認定資格を持つ(または取得予定の)社員がいる
  • □ 自社アカウントの所有権を確保できる
  • □ 社内にデータ分析の文化がある
  • □ 移行期間として3ヶ月以上を確保できる

5項目以上Yesなら、インハウス化を前向きに検討してよいでしょう。3項目以下なら、まずはハイブリッド型から始めることをおすすめします。

まとめ

リスティング広告のインハウス化は、コスト削減とスピード向上に大きなメリットがあります。ただし、準備不足のまま切り替えると成果が落ちるリスクも伴います。

成功のカギは、十分な引き継ぎ期間の確保、担当者のスキル育成、そしてハイブリッド型も含めた柔軟な運用体制の設計です。自社の状況に合わせて、最適な移行プランを設計してください。

マーケティングの運用でお困りですか?

当社の専門チームが、あなたのビジネスに最適な戦略をご提案いたします。

無料相談を申し込む