SEO 2025年07月11日

XMLサイトマップとは?SEO効果を最大化する作り方から送信、エラー対処法まで解説

MIP編集部

この記事を書いた人

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マーケティング専門家 実務経験5年以上 コンサルティング実績多数

はじめに:XMLサイトマップは、もはや「設置して終わり」ではない

「XMLサイトマップは一度設定すれば終わり」——もしそうお考えなら、あなたはSEOの重要な機会を逃しているかもしれません。今日の検索エンジン、特にGoogleは、単にURLのリストを受け取るだけでなく、その「質」を重視しています。不正確な情報や矛盾を抱えたサイトマップは、もはや効果がないどころか、検索エンジンからの評価を損なう可能性すらあります。

この記事では、基本的な設定方法はもちろん、競合と差をつけるための戦略的な活用法、そして避けては通れないエラーの解決策まで、XMLサイトマップのすべてを網羅的に解説します。単なる技術的な手順書ではなく、あなたのウェブサイトを検索エンジンにとって最も「理解しやすい」存在に変え、ビジネスの成長を加速させるための戦略ガイドです。


1. XMLサイトマップとは?検索エンジンとの対話に不可欠な「ウェブサイトの設計図」

1.1. SEOにおけるXMLサイトマップの真の役割:クロール効率の最適化

XMLサイトマップとは、ウェブサイト内に存在するページのURL、最終更新日などの情報をリスト化し、検索エンジンにサイトの構造を伝えるために作られるファイルです 。その形式は通常「sitemap.xml」という名前で、ウェブサイトのサーバー上に設置されます。  

検索エンジンは「クローラー」と呼ばれるプログラムを使い、世界中のウェブサイトを巡回(クロール)して情報を収集します。クローラーは基本的に、ページ内のリンクを辿って次のページへと移動していきます 。しかし、このクロールには無限の時間がかけられるわけではありません。各サイトに割り当てられるクロールのリソース、いわゆる「クロールバジェット」には限りがあります 。  

ここでXMLサイトマップが決定的な役割を果たします。サイトマップは、クローラーに対して「これが我が社のウェブサイトの全ページ(あるいは、特に見てほしい重要なページ)のリストです」と提示する、いわば「ウェブサイトの設計図」や「地図」のようなものです 。これにより、クローラーはリンクを辿るだけでは見つけにくいページや、サイトの深い階層にあるページも効率的に発見できるようになります 。その結果、限られたクロールバジェットを重要なページの巡回に集中させることができ、サイト全体のクロール効率が最適化されるのです。  

1.2. 直接的なランキング効果はないが、無視できない間接的メリット

ここで明確にしておくべき重要な点があります。それは、XMLサイトマップを設置したからといって、検索順位が直接的に上昇するわけではないということです 。  

しかし、これは「SEO効果がない」という意味ではありません。そのメリットは間接的でありながら、極めて重要です。ウェブページは、まず検索エンジンにクロールされ、その内容がデータベースに登録(インデックス)されなければ、検索結果に表示されることすらありません 。  

XMLサイトマップは、この「クロール」と「インデックス」のプロセスを円滑にします 。特に、新しいページを公開した際や、既存のページを大幅に更新した際に、その情報を迅速に検索エンジンに伝えることができます。インデックスされるまでの時間が短縮されれば、その分早く検索結果に表示される可能性が高まり、結果的にSEOにおいて好ましい状態が生まれるのです 。  

つまり、XMLサイトマップはランキングを直接押し上げる「魔法の杖」ではなく、あなたの良質なコンテンツが正当に評価されるための「土台」を整える、不可欠な施策なのです。

1.3. 【重要】HTMLサイトマップとの決定的な違いとは?(対象:検索エンジン vs 人)

「サイトマップ」という言葉を聞くと、ウェブサイトのフッターなどによく設置されている、サイト全体のページ構成がリストになったページを思い浮かべる方も多いでしょう。それは「HTMLサイトマップ」と呼ばれるもので、XMLサイトマップとは目的も対象も全く異なります 。  

この二つの決定的な違いは、「誰のために作られているか」という点に集約されます 。  

  • XMLサイトマップ検索エンジンのクローラー のために作られた、機械が読み取るためのファイルです。XML(Extensible Markup Language)という形式で記述されており、人間がブラウザで直接見ることを想定していません 。  
  • HTMLサイトマップウェブサイトを訪れた人間(ユーザー) のために作られた、通常のウェブページです。サイト全体の構造を分かりやすく提示し、ユーザーが目的のページにたどり着きやすくするナビゲーションの役割を果たします 。  

この違いを理解することは極めて重要です。XMLサイトマップは検索エンジンとの技術的な対話を担い、HTMLサイトマップはユーザー体験(ユーザビリティ)の向上を担います。どちらもウェブサイト運営において価値がありますが、本記事で主に取り上げるのは、SEOの根幹に関わる前者、XMLサイトマップです。


2. あなたのサイトにXMLサイトマップは必要か?導入を強く推奨する4つのケース

Googleは、小規模なサイトで、かつすべてのページが適切に内部リンクで結ばれている場合、サイトマップがなくてもほとんどのページを発見できるとしています 。しかし、ほとんどのビジネスサイトにとって、XMLサイトマップの設置はデメリットがなく、有益な情報を提供できます 。特に、以下に示す4つのケースに該当する場合、その必要性は飛躍的に高まります。これらはGoogle自身も推奨するケースです 。  

2.1. サイトの規模が大きい(数千〜数百万ページ)

ウェブサイトのページ数が500ページ、あるいは数千、数万ページと大規模になるにつれて、クローラーがすべてのページを定期的に巡回し、最新の状態を把握することが困難になります 。新しいコンテンツが追加されても、クローラーが発見するまでに時間がかかってしまうかもしれません。大規模サイトでは、XMLサイトマップを提出することで、検索エンジンにサイトの全体像を正確に伝え、クロールの漏れを防ぐことが極めて重要になります 。  

2.2. サイトが新しい、または外部リンクが少ない

立ち上げたばかりの新しいサイトは、他のサイトからのリンク(外部リンク)がほとんどありません。クローラーは、この外部リンクを大きな手がかりとして新しいサイトを発見するため、外部リンクが少ないと、そもそもサイトの存在に気づいてもらえない可能性があります 。このような状況でXMLサイトマップを送信することは、いわば検索エンジンに「ここに新しいサイトができました」と直接知らせる、最も確実な方法となります。  

2.3. ページの階層が深い、または内部リンクで到達しにくいページがある

サイトの構造が複雑で、トップページから何度もクリックしないとたどり着けない深い階層のページや、他のどのページからもリンクされていない「孤立したページ(オーファンページ)」が存在する場合、クローラーはそれらのページを見逃してしまう可能性が高いです 。XMLサイトマップは、このような内部リンク構造の弱点を補い、重要なコンテンツが確実に検索エンジンの目に触れるようにするための命綱となります。  

2.4. 動画や画像、ニュース記事などリッチコンテンツが豊富

ウェブサイトに多くの動画や画像が含まれている場合、あるいはGoogleニュースへの掲載を目指すニュースサイトである場合、XMLサイトマップの活用は必須と言えます 。Googleは、通常のサイトマップに加えて、画像、動画、ニュースといった特定の種類のリッチコンテンツに特化した「拡張サイトマップ」の仕様を用意しています 。これらの専用サイトマップを利用することで、コンテンツの情報をより詳細に検索エンジンに伝えることができ、画像検索や動画検索、Googleニュースといった専門的な検索結果での露出を高めることが期待できます。  


3. XMLサイトマップの作成方法:ツールの活用からWordPressまで

XMLサイトマップの作成方法は一つではありません。サイトの規模や運営体制に応じて、最適な方法を選択することが重要です。ここでは、手動での作成からツールの活用、そして最も一般的なCMSであるWordPressでの作成方法までを具体的に解説します。

3.1. 基本的な手動での書き方と必須タグ(loc, lastmod)

小規模なサイト(URLが数十程度)であれば、サイトマップを手動で作成することも可能です 。XMLサイトマップは、特定のルール(プロトコル)に従って記述する必要があります。ファイルは必ず「UTF-8」という文字コードで保存してください 。  

以下は、最も基本的なXMLサイトマップの記述例です。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
  <url>
    <loc>https://example.com/page1.html</loc>
    <lastmod>2025-03-24</lastmod>
  </url>
  <url>
    <loc>https://example.com/page2.html</loc>
    <lastmod>2025-03-20T18:00:00+09:00</lastmod>
  </url>
</urlset>

この中で特に重要なタグは以下の2つです。

  • <loc>:ページの場所を示すURLを記述します。これは唯一の必須タグです 。URLは、   https://から始まる完全な絶対URLで記述する必要があります 。  
  • <lastmod>:ページの最終更新日時を記述します。Googleはこのタグの情報を、その情報が一貫して正確であると判断した場合に利用します 。単なる著作権表示の更新のような軽微な変更ではなく、コンテンツの主要部分に重要な変更が加えられた日時を反映させることが推奨されます 。  

【専門家からのアドバイス】<priority><changefreq>は不要 かつてはページの優先度を示す<priority>や更新頻度を示す<changefreq>というタグも推奨されていましたが、現在のGoogleはこれらの値を無視します 。これらのタグを設定するために時間を費やす必要はありません。正確な  

<lastmod>を維持することに注力する方が、はるかに有益です。

3.2. 無料・高機能な自動生成ツール「sitemap.xml Editor」の活用法

手動での作成・管理は手間がかかるため、多くの場合は自動生成ツールを利用するのが現実的です。特に、WordPressなどのCMSを利用していない静的なHTMLサイトなどでは、無料のオンラインツールが非常に役立ちます。

代表的なツールとして「sitemap.xml Editor」があります 。使い方は非常にシンプルです。  

  1. サイトURLの入力:ツールのサイトにアクセスし、サイトマップを作成したいウェブサイトのURLを入力します。
  2. オプション設定:いくつかのオプション設定が表示されます。
    • 最終更新日(lastmod):必ず「自動取得する」を選択します。
    • サイトの更新頻度(changefreq):前述の通りGoogleは無視するため「設定しない」で問題ありません。
    • 優先順位(priority):同様に「自動設定しない」で問題ありません。
  3. サイトマップ作成:「サイトマップ作成」ボタンをクリックすると、自動的にサイト内のページがクロールされ、サイトマップが生成されます。
  4. ダウンロード:生成が完了したら、sitemap.xmlという名前のファイルをダウンロードします。このファイルを、FTPソフトなどを使ってサーバーのルートディレクトリ(トップページと同じ階層)にアップロードすれば完了です 。  

3.3. 【WordPressユーザー必見】最適なプラグイン選択と設定方法

世界のウェブサイトの多くを占めるWordPressには、XMLサイトマップを簡単に作成・管理するための強力なプラグインが多数存在します。しかし、選択を誤ると効果が得られないばかりか、問題を引き起こす可能性もあります。

3.3.1. WordPress 5.5以降の標準機能「wp-sitemap.xml」の注意点と非推奨の理由

WordPressバージョン5.5以降、XMLサイトマップを自動生成する機能が標準で搭載されるようになりました 。サイトのURLの末尾に  

/wp-sitemap.xmlを追加すると確認できます。

一見便利に見えますが、ビジネスで本格的にSEOに取り組むサイトにおいて、この標準機能の利用は推奨しません。その理由は主に以下の2点です。

  1. 制御性の欠如:標準機能では、サイトマップに含めるページと含めないページを柔軟に選択することが困難です。例えば、ユーザー登録後のサンクスページや、内容の薄いページなど、検索エンジンにインデックスさせる必要のないページまで自動的に含まれてしまいます 。  
  2. セキュリティ上の懸念:標準のサイトマップは、投稿者(ユーザー)の一覧ページ(/wp-sitemap-users-1.xml)を生成し、WordPressのユーザー名を公開してしまう可能性があります。これは、悪意のある第三者によるブルートフォース攻撃などのリスクを高めることになりかねません 。  

これらの理由から、多くの主要なSEOプラグインは、インストールすると自動的にWordPressの標準サイトマップ機能を無効化する仕様になっています 。  

3.3.2. プラグイン比較:AIOSEO, Yoast, Rank Math, XML Sitemaps のどれを選ぶべきか

WordPressでサイトマップを管理するには、専用のプラグインを導入するのが最適です。選択肢は主に、総合的なSEO対策プラグインに含まれる機能を使うか、サイトマップ生成に特化したプラグインを使うかの2つです。

プラグイン主な機能使いやすさ長所短所最適なユーザー
All in One SEO (AIOSEO)XML, HTML, 動画, ニュースサイトマップ対応。高度な設定が可能 。  ★★★★☆機能が豊富で、これ一つで多くのSEO要件をカバーできる。多機能ゆえに設定項目が多く、初心者には少し複雑に感じる場合がある。高度なSEO設定や複数のサイトマップを一つのプラグインで管理したいユーザー。
Yoast SEOXMLサイトマップの自動生成。Google News, Videoサイトマップは有料版で対応 。  ★★★★★最も普及しているSEOプラグインの一つで情報が多い。設定がシンプル。無料版ではサイトマップのカスタマイズ性がやや低い。WordPress初心者で、基本的なSEO対策とサイトマップを簡単に導入したいユーザー。
Rank Math高機能なXMLサイトマップ。WooCommerceや多言語サイトに強い 。  ★★★★☆高度な設定やスキーマ連携など、上級者向けの機能が充実。機能が非常に多いため、すべてを使いこなすには学習が必要。高度なカスタマイズを求める開発者や、ECサイト・多言語サイト運営者。
XML Sitemapsサイトマップ生成・送信に特化。更新時の自動通知機能 。  ★★★★★設定が非常にシンプルで軽量。サイトマップ管理に集中できる。SEO全体の機能はないため、別途SEOプラグインが必要。すでに他のSEOプラグインを導入済みで、サイトマップ機能だけを強化・独立させたいユーザー。

重要な注意点:サイトマップを生成するプラグインは、必ず一つだけ有効にしてください。複数のプラグインが同時にサイトマップを生成しようとすると、互いに干渉し、予期せぬ問題を引き起こす原因となります 。  

3.3.3. 推奨プラグイン「XML Sitemaps」による設定手順

ここでは、長年にわたり高い評価を得ているサイトマップ特化型プラグイン「XML Sitemaps」(旧称:Google XML Sitemaps)の設定手順を解説します 。  

  1. WordPressの管理画面で「プラグイン」>「新規追加」に進みます。
  2. 検索窓に「XML Sitemaps」と入力し、表示されたプラグインを「今すぐインストール」し、その後「有効化」します。
  3. 有効化すると、管理画面の「設定」メニューの中に「XML-Sitemap」という項目が追加されます。
  4. 設定画面を開きます。基本的にはデフォルト設定のままで十分機能しますが、「投稿/ページの優先順位」セクションで「優先順位を自動的に計算しない」を選択したり、「Sitemap コンテンツ」セクションでサイトマップに含めたくないコンテンツタイプ(例:タグページ)のチェックを外したりすることで、より細かな制御が可能です。
  5. 設定を保存すれば完了です。このプラグインの最大の利点は、記事を新規投稿・更新するたびに、自動的にサイトマップを更新し、GoogleやBingなどの検索エンジンにその更新を通知(Ping送信)してくれる点です 。  

4. 作成したサイトマップをGoogleに伝える2つの方法

サイトマップファイルを作成し、サーバーにアップロードしただけでは、検索エンジンはまだその存在に気づいていません。作成したサイトマップをGoogleに認識させるための、2つの主要な方法を解説します。

4.1. 最も確実な方法:Google Search Consoleでの送信手順

Googleにサイトマップの存在を伝える最も推奨される方法は、Google Search Console(GSC)を利用することです 。この方法の最大のメリットは、単に送信するだけでなく、Googleがサイトマップを正しく読み込めたか、エラーは発生していないかといったフィードバックを受け取れる点にあります 。  

手順は以下の通りです。

  1. Google Search Consoleにログイン:対象のウェブサイトのプロパティを選択します。
  2. サイトマップレポートを開く:画面左側のメニューから「インデックス作成」>「サイトマップ」をクリックします。
  3. サイトマップURLの入力:「新しいサイトマップの追加」という欄に、サイトマップのURL(ドメイン名以降の部分。例:sitemap.xml)を入力します 。  
  4. 送信:「送信」ボタンをクリックします。
  5. ステータスの確認:「送信されたサイトマップ」のリストに、送信したURLが追加され、ステータスが表示されます。「成功しました」と表示されれば、問題なくGoogleに受理されたことを意味します 。もし「取得できませんでした」やエラーが表示された場合は、後のトラブルシューティングの章を参考に修正が必要です。  

4.2. 補助的な方法:robots.txtへの記述

もう一つの方法は、robots.txtファイルにサイトマップの場所を記述することです 。  

robots.txtは、クローラーのアクセスを制御するためのファイルで、ウェブサイトのルートディレクトリに設置します。

このファイルに、以下の一行を追記します。

Sitemap: https://example.com/sitemap.xml

この記述により、Googleだけでなく、Bingなど他の検索エンジンのクローラーもサイトマップの場所を発見しやすくなります。

ただし、この方法はあくまでサイトマップの場所を伝えるだけで、GSCのように送信結果のフィードバックを得ることはできません。そのため、GSCでの送信を主とし、robots.txtへの記述は補助的な手段として両方実施するのが最も理想的なアプローチです。


5.【他社と差をつける応用編】特殊サイトマップの戦略的活用

標準的なXMLサイトマップが「ページの存在」を伝えるものであるのに対し、これから紹介する特殊なサイトマップ(拡張サイトマップ)は、特定のコンテンツの「詳細な中身」を伝えるための強力な武器です。これらを戦略的に活用することで、通常の検索結果だけでなく、画像検索や動画検索といった専門領域での競争優位性を確立できます。

サイトマップ種別目的必須タグ主要な推奨タグ
標準サイトマップサイト内のURLを検索エンジンに通知し、クロールを促進する。<url>, <loc><lastmod>
画像サイトマップページ内の重要な画像を特定し、画像検索での露出を高める。<image:image>, <image:loc>(特になし。以前のタグは非推奨)
動画サイトマップ動画コンテンツのメタデータ(タイトル、説明、サムネイル等)を伝え、動画検索結果でのリッチな表示を促す。<video:video>, <video:thumbnail_loc>, <video:title>, <video:description>, <video:content_loc> または <video:player_loc><video:duration>, <video:publication_date>
ニュースサイトマップ直近に公開されたニュース記事を迅速にGoogleニュースに届け、速報性をアピールする。<news:news>, <news:publication>, <news:name>, <news:language>, <news:publication_date>, <news:title>(特になし。必須タグが重要)

Google スプレッドシートにエクスポート

5.1. 画像検索からの流入を増やす「画像サイトマップ」

ECサイトの商品画像、飲食店のメニュー写真、不動産サイトの物件写真など、ビジネスにおいて画像が重要な役割を果たす場合、画像サイトマップの活用は不可欠です 。JavaScriptで動的に読み込まれる画像など、クローラーが発見しにくい画像でも、このサイトマップを通じてGoogleに存在を知らせることができます 。  

既存のXMLサイトマップに画像情報を追加するか、画像専用のサイトマップを別途作成することができます 。  

Googleのガイドラインと記述例<url>タグの中に、1,000個までの<image:image>タグを含めることができます 。  

<url>
  <loc>https://example.com/products/item1.html</loc>
  <image:image>
    <image:loc>https://example.com/images/item1-main.jpg</image:loc>
  </image:image>
  <image:image>
    <image:loc>https://cdn.example.com/images/item1-sub.jpg</image:loc>
  </image:image>
</url>
  • 必須タグ<image:image>(画像1枚分の情報の囲み)と<image:loc>(画像のURL)の2つです 。  
  • 注意点:以前はキャプションやタイトルなどを記述するタグ(<image:caption>, <image:title>など)がありましたが、2022年5月にGoogleはこれらのタグのサポートを終了しました。現在、これらのタグに情報を記述してもGoogle検索には利用されません 。  

引用元: Google Search Central – 画像サイトマップ https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/sitemaps/image-sitemaps  

5.2. 動画コンテンツの価値を伝える「動画サイトマップ」

動画マーケティングに力を入れている企業にとって、動画サイトマップはコンテンツの価値を最大化するための重要なツールです。動画サイトマップを提出することで、検索結果に動画のサムネイルや再生時間などが表示される「リッチリザルト」の対象となり、クリック率の向上が期待できます 。  

Googleのガイドラインと記述例 動画の情報は、その動画が埋め込まれているページの<url>タグ内に記述します。

<url>
  <loc>https://example.com/videos/how-to-use.html</loc>
  <video:video>
    <video:thumbnail_loc>https://example.com/thumbs/how-to-use.jpg</video:thumbnail_loc>
    <video:title>製品Aの使い方解説動画</video:title>
    <video:description>製品Aの基本的な使い方を3分で分かりやすく解説します。</video:description>
    <video:content_loc>https://stream.example.com/video123.mp4</video:content_loc>
    <video:duration>180</video:duration>
    <video:publication_date>2024-10-01T10:00:00+09:00</video:publication_date>
  </video:video>
</url>
  • 必須タグ<video:video>, <video:thumbnail_loc>, <video:title>, <video:description>に加え、<video:content_loc>(動画ファイル自体のURL)か<video:player_loc>(動画を再生できるページのURL)のどちらか一方が必須です。Googleは動画ファイルを直接取得できる<video:content_loc>の提供を強く推奨しています 。  
  • 推奨タグ<video:duration>(動画の再生時間(秒))や<video:publication_date>(公開日)なども含めることで、より豊富な情報を検索エンジンに提供できます。

引用元: Google Search Central – 動画サイトマップ https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/sitemaps/video-sitemaps  

5.3. Googleニュース掲載を目指す「ニュースサイトマップ」

ニュースサイトや速報性が重要なメディアにとって、ニュースサイトマップはGoogleニュースへの掲載を狙う上で生命線とも言える存在です。このサイトマップには、他のサイトマップにはない非常に厳格なルールが存在します 。  

特別なルール

  1. 鮮度が命:サイトマップには、過去2日(48時間)以内に公開された記事のURLのみを含める必要があります。2日以上経過した記事はサイトマップから削除しなければなりません 。  
  2. 更新が基本:新しい記事を公開するたびに新しいサイトマップを作るのではなく、既存のニュースサイトマップを更新する形で運用します 。  
  3. 上限数:1つのニュースサイトマップに含められるURLは1,000件までです。これを超える場合は、ファイルを分割する必要があります 。  

Googleのガイドラインと記述例

<url>
  <loc>https://example.com/news/article100.html</loc>
  <news:news>
    <news:publication>
      <news:name>サンプル新聞</news:name>
      <news:language>ja</news:language>
    </news:publication>
    <news:publication_date>2025-03-24T12:00:00+09:00</news:publication_date>
    <news:title>新しいテクノロジーの発表</news:title>
  </news:news>
</url>
  • 必須タグ<news:news>, <news:publication>(その中に<news:name>(媒体名)と<news:language>(言語コード)を含む)、<news:publication_date>(記事の公開日時)、<news:title>(記事のタイトル)です 。  

引用元: Google Search Central – ニュースサイトマップ https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/sitemaps/news-sitemap  


6.【トラブルシューティング】Search Consoleのサイトマップエラー完全対処マニュアル

Google Search Console(GSC)でサイトマップを監視していると、時としてエラーメッセージに遭遇します。しかし、これらは失敗の通知ではなく、改善のための具体的な「指示」です。ここでは、GSCで頻繁に発生するエラーの原因と、その解決策を体系的に解説します。

多くの場合、エラーの根本原因は**「サイトマップに記述された意図」と「実際のページの状況」の間に生じた矛盾**にあります。この矛盾を解消することが、トラブルシューティングの核となります。

6.1. 「取得できませんでした」(Couldn’t fetch)

問題:Googleがサイトマップファイル自体にアクセスできなかったことを示します 。  

主な原因と解決策

  • 原因1:robots.txtによるブロック
    • robots.txtファイルが、GooglebotによるサイトマップURLへのアクセスを禁止している可能性があります 。  
    • 解決策robots.txtの内容を確認し、サイトマップファイルへのアクセスをDisallowしている記述があれば削除または修正します。GSCのrobots.txtテスターで確認するのが確実です。
  • 原因2:サーバーエラー (5xx)
    • Googleがアクセスを試みた際に、サーバーがダウンしていたか、何らかのサーバー側のエラーを返した状態です 。  
    • 解決策:一時的な問題であることも多いため、少し時間をおいてからGSCで再送信を試みます。頻発する場合は、ホスティング会社にサーバーの稼働状況やエラーログについて問い合わせる必要があります。
  • 原因3:サイトマップが見つからない (404 Not Found)
    • GSCに送信したサイトマップのURLが間違っているか、その場所にファイルが存在しない状態です 。  
    • 解決策:ブラウザで直接サイトマップのURLにアクセスし、正しく表示されるか確認します。URLのスペルミスや、ファイルのアップロード場所が正しいかを確認してください。

6.2. 「送信されたURLにnoindexタグが追加されています」 (Submitted URL marked ‘noindex’)

問題:サイトマップに含まれるURLのページに、noindexメタタグまたはX-Robots-Tag HTTPヘッダーが設定されています 。  

原因:これは検索エンジンに対する矛盾したメッセージです。サイトマップで「このページをクロールしてください」とお願いしている一方で、ページ側では「このページはインデックスしないでください」と指示しています。

解決策:ページの意図を明確にし、指示を統一します。

  • そのページをインデックスさせたい場合:ページのHTMLソースまたはHTTPヘッダーからnoindexの記述を削除します。
  • そのページをインデックスさせたくない場合:XMLサイトマップファイルから該当のURLを削除します 。サイトマップには、インデックスさせたい正規URLのみを記述するのが鉄則です。  

6.3. 「URLがリダイレクトされています」 (URL is a redirect)

問題:サイトマップ内に、別のページにリダイレクトされるURLが含まれています 。  

原因:サイトマップには、最終的な到達先となる正規URLを記述するのがベストプラクティスです。リダイレクト元の古いURLを含めることは、クロール効率を低下させます。

解決策:サイトマップに含まれるURLを定期的に監査し、リダイレクトが発生しているURLを特定します。それらをリダイレクト先の新しいURLにすべて置き換えてください。ページの移転などには、恒久的な移転を示す301リダイレクトを使用することが推奨されます 。  

6.4. その他(404エラー、XML形式エラーなど)の解決策

  • 送信されたURLが見つかりませんでした (404)
    • 原因:サイトマップに記載されているURLのページが、実際には存在しない(削除された、URLが変更されたなど)状態です 。  
    • 解決策:存在しないページのURLは、サイトマップから速やかに削除します。
  • 無効なXML形式
    • 原因:サイトマップファイルの構文に誤りがあります。例えば、必須タグが抜けている、特殊文字がエスケープ処理されていない、閉じタグがない、といったケースです 。  
    • 解決策:オンラインのXMLバリデーター(検証ツール)を使ってファイルのエラー箇所を特定し、サイトマッププロトコルの仕様に従って修正します。
  • サイトマップが大きすぎます
    • 原因:サイトマップファイルが、非圧縮の状態で50MBのサイズ上限、または50,000件のURL件数上限を超えています 。  
    • 解決策:サイトマップをカテゴリー別などで複数の小さなファイルに分割します。そして、それらのサイトマップをまとめる「サイトマップインデックスファイル」を作成し、GSCにはそのインデックスファイルのみを送信します 。  

7. まとめ:XMLサイトマップを戦略的に管理し、ビジネス成長を加速させる

本記事では、XMLサイトマップの基本的な役割から、具体的な作成・送信方法、応用的な活用法、そして避けられないエラーへの対処法までを包括的に解説してきました。

重要なポイントを改めて整理します。

  • XMLサイトマップは、検索エンジンとの「対話ツール」であり、その真の目的はクロール効率の最適化にあります。
  • サイトの規模や特性に応じて必要性を判断し、手動、ツール、プラグインといった最適な作成方法を選択することが重要です。
  • 特にWordPressユーザーは、制御性に欠ける標準機能に頼らず、ビジネス要件に合った高機能なプラグインを選ぶべきです。
  • Google Search Consoleでの送信と定期的な監視は、エラーを早期に発見し、サイトマップを常に健全な状態に保つために不可欠なプロセスです。
  • 画像、動画、ニュースサイトマップといった拡張機能は、特定のコンテンツの価値を最大化し、競合と差をつけるための強力な武器となります。

もはやXMLサイトマップは、一度作って放置する静的なファイルではありません。それは、あなたのウェブサイトの成長と共に進化し続けるべき「生きたドキュメント」です。技術的な雑務としてではなく、検索エンジンとのコミュニケーションを司る戦略的資産として捉え、積極的に管理・最適化していくこと。その姿勢こそが、洗練されたSEOの実践であり、持続的なオンラインでの成功を収めるための鍵となるのです。

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